医療紛争処理: 2008年2月アーカイブ


日本学術会議のHPに、2008年2月14日の対外報告として、法学委員会医療事故紛争処理システム分科会の対外報告が掲載されました。

日本学術会議は、日本の人文・社会科学、自然科学の全分野の科学者を代表する最高権威であり、そこで医療ADRの有用性が認識されたということは、意義のあることだと思います。


「医療事故をめぐる統合的紛争解決システムの整備へ向けて」
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/2008.html
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-20-t51-1.pdf


 

医療ADRの萌芽

日本各地でADR(裁判外紛争解決手続き)の萌芽がおこっています。
下記の2つのサイトで、市立豊中病院の取り組みが取り上げられています。

医療訴訟の件数は年々増加傾向にあり、平成8年度には全国で575件だったものが、平成16年には1110件にまでになっています。しかし、裁判になると、訴えた方も訴えられた方も攻撃モードにならざるをえないため、裁判後には患者側も医療者側も疲弊し、お互いに得るものが少ないのです。

裁判に依る解決ではなく、新しい方法論としてADRは有望だと感じています。
この展開には、現場からの医療改革推進協議会の発起人の1人である和田仁孝早稲田大学教授、フジテレビ黒岩祐治さんの尽力があったと考えています。