第1回未承認薬・適応外使用薬検討会議の問題点

 会議に参加した友人からの情報。同感です。

 2月8日、第1回未承認薬・適応外使用薬検討会議が開催。
 見事に薬系技官・医系技官だけが支配する世界。

 昨年で一旦終わりとなった未承認薬検討会を発展的改組し、適応外薬をも加えた検討会とのことです。以前の検討会と大きく違う点は、次の2点です。

1)薬価維持特例とセットで、メーカーに治験しないと薬価維持特例の対象に認めてやらないぞ、という事実上の強制権限を握ったため、企業に作業を押し付けること、「この薬は治験しろ」と命令してから1年以内に治験開始(公知申請なら6カ月以内)しなければならないと事実上強制すること(医薬局・薬系技官の支配権限)

2)100億円で3年の基金(補助金よりタチが悪い)という予算がとれて、(社)未承認薬等開発支援センター(2009年5月設立。新型インフルワクチン開発の基金も持ってます。これが、例の、役人が製薬協にカネ突っ込んで支配するために作らせた基金でしょうか?)が、メーカーにばらまくこと(医政局研究開発課・医系技官の支配権限)、です。

※余談ですが、診療報酬改定で、外来加算など100何十億かでもめているなんて、笑っちゃいます。こういう無駄なばらまき補助金・基金の類をすべてゼロにして、診療報酬財源にすればよいのです。

 委員から、日本以外の国は薬事承認と保険が分けて運用されており、薬事が追いつかなくても患者は困らない、という意見が出ましたが、これに対する保険局医療課薬剤管理官の磯部さん(薬系技官)の説明は、「わが国の場合は、同じ大臣の下で薬事も保険も判断しており、その判断は限りなく近い。基本的には薬事の判断となる。(厚労省保険局ではなく)支払基金が、現場の支払いはやっていると承知している」とのこと。

 これを聞いて、適応外使用の問題は、厚労省が抱え込んでいる限り、絶対に解決しないと確信しました。やはりターゲットは、支払基金ですね。ここも天下りの巣窟ですが。