がん臨床研究に不可欠な症例登録を推進するための患者動態に関する研究
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分担研究報告 在宅医療がん患者心理学の研究
       ─京阪奈地域における血液内科診療の実情調査─



研究者


分担研究者

林 邦雄 京阪奈病院 血液内科

研究協力者

瀧田 盛仁 東京大学医科学研究所附属病院内科

研究要旨

現在、急性白血病や悪性リンパ腫、骨髄腫などの造血器疾患の診療に携わる血液内科を周囲する環境の特徴として、(1) 新規薬剤や治療法の登場と、その臨床研究の推進、(2) 新規血液内科医の不足が列挙される。このような状況が持続すると、現在の診療体制が破綻を来すのは十分予想されることであり、今後、新しい診療体制を構築する必要がある。新規診療体制を構築する際に、患者動態を把握することは必須であり、大都市モデルとして京阪奈地区について調査研究を計画し、遂行している。
  今回、大阪府和泉市、岸和田市及び枚方市にある3つの血液内科中核医療機関について患者動態調査を行った。いずれの病院も病院所在地及び隣接市町村を居住地とする患者が80%以上を占めた。急性白血病やリンパ腫、骨髄腫のような造血器悪性疾患の治療には高度な臨床レベルが保障されている必要があり、その点で診療のセンター化が重要である。一方で今回の調査で明らかとなったように患者のほとんどが近隣市町村に居住しているという事実を踏まえれば、広域というよりむしろ隣接市町村までを範囲とする診療圏を想定した医療機関ネットワークの構築が重要であると考えられた。

  
このサイトに関するお問合わせ先:東京大学医科学研究所 先端医療社会コミュニケーションシステム 社会連携研究部門
(旧:探索医療ヒューマンネットワークシステム部門) 上 昌広 
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